12月は私たち福祉に関わる者にとって大切な国際的記念日があります。
1つめは、12月3日の「国際障害者デー」です。日本では、その日から12月9日までを「障害者週間」と定めています。
「障害者週間」は、平成16年6月の障害者基本法の改正により、国民の間に広く障害者の福祉についての関心と理解を深めるとともに、障害者が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的として、従来の「障害者の日」(12月9日)に代わるものとして設定されました。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、12月1日に「障害者にとって真に持続可能な開発をもたらすためには、受益者としてだけでなく、社会的、経済的、政治的な生活全体にわたる能動的な貢献者としての障害者たちのニーズと権利にピンポイントに焦点を当てる必要があります。」と述べています。
これは、障害がある人たちがサービスや支援を受ける立場だという捉え方から、役割を持ち社会で活躍する存在であるという価値観にシフトチェンジしていくことが必要だということではないでしょうか。
もう1つは、12月5日の「国際ボランティアデー」です。
国際ボランティア・デーは、1985年に国連総会によって定められた国際的な記念日です。
ボランティア団体や個人がボランティア活動を推進し、各国政府によるボランティア活動の支援を促し、地域、国、国際レベルでの持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けたボランティアの貢献を評価する機会となっています。
では、ボランティア活動とはどんなことでしょう?
ボランティア活動は、個人の自発的な意思に基づく自主的な活動であり、活動者個人の自己実現への欲求や社会参加意欲が充足されるだけでなく、社会においてはその活動の広がりによって、社会貢献、福祉活動等への関心が高まり、様々な構成員がともに支え合い、交流する地域社会づくりが進むなど、大きな意義を持っているものです。
ボランティア活動の範囲はとても広く、ここでは書き切れませんので一部をご紹介します。
・高齢者、子供や青少年を対象とした活動
→福祉施設でのお手伝いやお話し相手、レクリエーション活動、野外活動、子ども食堂、児童養護施設、学習支援、フリースクールなど
・災害で被災した方を支援する活動
→がれきの撤去や分別泥だし、室内清掃、引越しの手伝い、炊き出し、災害ボランティアセンター運営の手伝い、被災者の言葉に耳を傾ける傾聴活動サロン活動での交流、募金活動など
・自然や環境を守るための活動
�→街や河川、山や海でのゴミ拾い活動、リサイクル活動など
・イベント等の運営スタッフの活動
→オリンピック・パラリンピックなどスポーツボランティア、地域のイベントへの協力など
この機会に、自分にできるボランティアを考えてみませんか?